7-10. 巨大DNAクローニング用ベクター
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通常のプラスミドベクターは、10~15 kb以上のDNAを組込ませることが難しいが、この問題を克服した、巨大DNAをクローニングできるプラスミドベクターがいくつかある
ただし、真核生物に多い反復配列が原因で組換えが起こり、インサートが不安定になるという現象が出やすい
YAC(yeast artificial chromosome: 酵母人工染色体)
出芽酵母染色体のoriをもち、酵母細胞内でプラスミド状で増えるベクター
1,000 kb以上の巨大DNA断片を組込むことができるが、不安定
BAC(bacterial artificial chromosome: 細菌人工染色体)
F因子のoriをもつプラスミドベクター
300 kb程度のDNAを組込める
細胞にほぼ1コピーしか存在しないため、安定
大きすぎるので、細胞に導入するには特別の工夫が要る
フォスミド
細胞導入におけるBACの欠点をカバーする
PAC(P1-derived artificial chromosome)
プラスミド上で溶原化するP1ファージのoriをもつ
100~300 kbの断片を組込める
コスミド